1/3

バウハウスと茶の湯/山脇道子

¥4,500 税込

SOLD OUT

送料が別途¥250かかります。

1995年4月発行
表紙・帯に少しヤケ、中身は良好です。

茶人を父にもつ著者のバウハウス留学回顧録。バウハウスと茶の湯の文化を比較検証するというよりは、エッセイのように織物を専攻してバウハウスへ留学した時の体験が自然体で綴られています。

関東大震災のエピソードや著者の交友関係など、1930年代の当時の日本のモダニズム文化の空気や、カンディンスキーの授業の話などバウハウスの自由な校風も読中に感じられると思います。最後にはナチスによりバウハウスは閉鎖され、著者は日本に帰国しています。

”私がバウハウスで学んだことを一言で言えば、「ものを見る眼」です。素材の特性を研究し、その美しさを知る。そしてその素材の持つ性質と独特の構造を探り出し、その持ち味を生かして、形を吟味して、使用する目的としっかり結び付ける。”

”茶道具の機能性は、バウハウスの不要なものを削ぎ落とした機能性と似ています。無駄を極限まで省いていった先にいくつかの要素が、最初からそこにあったかのような存在感を持ち、調和しているのです。”

本の結びで”私のものさし”と題して上記のようなことを語る著者。バウハウスで学んだものは、ものの本質を見分ける力であり、それは茶の湯にも通じていると語っています。本の帯で裏千家の家元 千宗室という方が、「一碗からピースフルネスを」と言っていますが、本著で語られるバウハウスと茶の湯に共通した美意識は時代や文化を超えており、まさにそのとおりだと思います。

バウハウスも茶の湯も説いているのは生活そのものをアートにすることで、このコンセプトって無印良品ですよね。うまいことやってるなって思いながらよく無印良品で買い物をしています。

審美眼を人に与えたバウハウスは教育そのものを芸術化させており、それはヨーゼフ・ボイスが提唱した社会の芸術化にも通じて入るんじゃないかなって個人的には思います。また、茶の湯は社交術まで芸術化させており、それは過酷な戦国時代において信頼関係を築くための最良の手段だったんじゃないでしょうか。両者とも社会形成をする力があり、最近その辺りが漠然と気になっていますがよくわかんないですねw。











商品をアプリでお気に入り
  • 送料・配送方法について

  • お支払い方法について

¥4,500 税込

SOLD OUT

最近チェックした商品
    その他の商品