TECHNIUM テクノロジーはどこへ向かうのか?/K・ケリー 服部桂訳
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2014年6月初版 422頁
少しカバー上部にしわ その他は非常にいいです。
ハワード・ラインゴールドと同じく”The Whole Earth Catalog”の元編集員であり、"Wired"の初代編集長でもあるケヴィン・ケリーの著作。コンピューターに限らず広義のテクノロジーについての考察を進め、生態系のように時代と共に変化していくテクノロジーを”テクニウム”と題して、そのテクニウムが進む方向性を探って行きます。
ケヴィン・ケリーはもともと海外を自転車で放浪し写真をとっていたらしく、その自然を愛するヒッピー的な出自と、自然科学やコンピューターなどの幅広い見識が相まって、自然とテクノロジーが折衷した姿を描いているように思えました。Wiredの編集長という肩書きに納得です。
個人的にかなり印象に残っているのが、ユナボマーの話です。彼はテクノロジーが旧来の自然主義的な人間性や自然そのものを破壊すると主張し、テクノロジーを切り開く研究者や企業に爆弾を送って殺害しようとしたテロリストです。テクノロジーの未来を担う人を殺そうとしてまでテクノロジーを嫌っていたユナボマーですが、このユナボマー、自然主義を徹底するためか山奥の小屋で一人暮らしをしていたそうなんですが、近くのスーパーによく買い出しに行っていたらしいです。彼は徹底的にテクノロジーを世界から排斥するために生きるテロリストでしたが、自身の生活からテクノロジーを除ききることはできなかったようです。
ユナボマーは極端な例ですが、自然主義を賛美しつつも、テクノロジーには頼るっていう態度は、自分を含め世の中に結構多いなって思います。この矛盾は未だに答えは出てませんが、産業革命以降の近代芸術は街に対して自然と同じように無垢な視点を持つ事で、この矛盾の呪縛を緩和してくれているような気がしています。
ちなみにケヴィン・ケリーですが、”〈インターネット〉の次に来るもの―未来を決める12の法則”という本を最近出してます。(この売れ線をねらうようなタイトルなんとかならなかったのでしょうか。)私はKindleで買って読んでしまったので、出品できない…。電子書籍もビットコインと同じようにネット上で現物のように扱えたらいいのに…。ブロックチェーン…。
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