Webの創成 World Wide Webはいかにして生まれどこに向かうのか/ティム・バーナーズ=リー 高橋透監訳
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2001年9月初版 第1刷 279頁
WWWの生みの親、ティム・バーナーズ=リーの著作。テッド・ネルソンが提唱したハイパーテキストを実現させ、新しい常識となったWebを作り出した著者によって、Web創世期の記録とWebの未来へのイメージが、淡々とした冷静な文体で綴られています。
CERN(欧州原子核研究機構)の社内情報システムとして生まれたWebが世界へと普及する過程が綴られているのですが、Webが広く利用されることを最優先し、営利になびかずコンソーシアムの結成に至る迄の過程と、節々で現れる家庭への愛情が非常に好感が持てました。
本書の後半はWebの展望について綴られていおり、話の根幹にあるのは二つの点。一つは、人と人との共同作業ツールという点と、二つ目は機械と機械が共同でつながり、機械そのものが自立性とは言わないまでも更なる効率化が進めていくこと。そして、二点を達成させて人のきまぐれと機械の論理的な思考が共存できる場所をつくるっていう感じなのかなって思いました。論理が派手に飛躍しているとは言えませんが、とても堅実に語られています。
タイムシェアリングという概念でネットワーク上での共同作業空間を提唱したダグラス・エンゲルバードなどが描いた未来への青写真を着実に現実化させており、Webは過去の系譜の延長上にあるものなんだなと実感できました。
個人的に面白かったのは、地球規模の脳としてWebを神経細胞に例えた箇所があったのですが、神経細胞そのものが脳をコントロールすることはできないし、個人はそれに気付くこともできないだろうって語ってた箇所ですね、SF小説のような未来ではなく、著者はあくまでもWWWは思考の拡張っていう側面を強調していたような気がします。
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