近代絵画/A・オザンファン、E・ジャンヌレ、吉川逸治訳
¥500 税込
SOLD OUT
送料が別途¥250かかります。
1974年3月初版 第2刷 202頁
箱付き 箱の痛みは激しいですが、中身は良好です。
二人の作者のうち、E・ジャンヌレという方は実はコルビュジェです。シャルル=エドゥアール・ジャンヌレ=グリというのがコルビュジェの本名らしいです。コルビュジェはオザンファンと共に、”ピュリズム(純粋主義)”を提唱し、絵画を書いていました。
モンドリアンも幾何学の純粋性について熱く語っており、純粋主義という名前の通りコルビュジェもモンドリアンと無縁ではありませんでした。本著は機械文明によって社会が変わり、感覚が変化した結果、自然の中に幾何学が現れた瞬間に、自然的秩序の存在に気付き、それが感動になると記しています。
ピュリズムはキュビズムで描かれた個人的感覚世界に秩序を見出して描くという手法なのかなって思って読んだのですが、ついついモンドリアンと同じことを言っていると思うばかりで、凄く自分自身の恣意で本著を読んでしまっているかも…。私の感想は抜きにして、コルビュジェの絵画論に触れられる本著はおすすめです。
本著では機械文明によって社会が大きく変わったという記述も多く、未来派の要素もすごく感じます。未来派やロシアアバンギャルドの構成主義などは建築へのアプローチもあった文化だったので、同時代のキュビズムとは一線を画していて、抽象の礎って感じだったのかぁと思ったりします。
ちなみにSD選書は鹿島建設系の出版社が発行していた建築系の文庫です。価格も手頃で、何よりはずれがない。そして、企業が質の高い文化事業をしているというのが素晴らしいです。
モンドリアンは絵画に留まりましたが、コルビュジェは建築に移行します。コルビュジェにとって建築は世界をキャンパスにした絵画だったのでしょうか。だとすれば、世界をキャンパスのような真っ白な世界にしてしまった。
-
送料・配送方法について
-
お支払い方法について
¥500 税込
SOLD OUT